- 切迫早産の入院費用ってどれくらいかかるの?
- 月をまたぐ長期入院の場合のお金が心配。
というわけで今回は、こんなお悩みに関する記事をお届け。
日本は医療保険がしっかりしているからあまり心配はいらなのですが、注意点もいくつかあります。
それが、同じ入院日数でも「月をまたぐかどうか」で入院費用が何万円、場合によってはそれ以上変わってくるという点なのですが、みなさんご存知ですか?
そうなんです。それでは、切迫早産で2か月以上の入院を2回した体験から、月をまたいでしまう場合の入院費用について私の実例と併せて紹介します。
病名や病院に関わらず考え方の基本は同じなので、病気やケガで月またぎの長期入院を余儀なくされてしまった場合、ぜひ参考にしてみてくださいね。
切迫早産の1日当たりの入院費用
- 1日1~2万円程度
ちなみに、切迫早産の保険適応部分に関わる1日当たりの入院費用は、一般的に約1~2万円と言われています。
したがって、長期入院になりがちな切迫早産の場合、入院費用はかなり高額になりそうですね。
しかも、保険適用外の、例えば、差額ベッド代や食事代はこちらには含まれません。
高額療養費制度と注意点
- 年齢や所得により上限が異なる
- 毎月1~末日ごとに算出される
例え保険が適応されても、治療内容や手術、入院となると費用も数十万~百万円を超えるような高額になってしまいます。
そんなときに助かる国の制度が、医療費に上限が設けられている「高額療養費制度」なのですが、知っておいて欲しい注意点が主に2点あるので紹介します。
年齢や所得により上限が異なる
高額療養費制度では、年齢や所得によって保険適用の医療費に上限が設けられています。
したがって、もともとの医療費がたとえ何百万円などという超高額になってしまっても、実際に支払う自己負担金額は一般のサラリーマンであればひと月あたり数万円~十数万円に納まる場合がほとんどです。
(引用元:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」より)
毎月1~末日ごとに算出される
最大の注意点はこちらで、この高額療養費制度は、毎月1日から末日締めで計算されること。
当然治療内容にもよりますが、切迫早産の入院費は一日1~2万ほどになるので、5日程度で区分「エ」、8日程度で区分「ウ」の上限とほぼ同額に達することになります。
各区分の上限以上の医療費は請求されないので、そういった場合にどういう現象がおきるかというと、同じ月であれば、10日入院しようが、30日入院しようが、保険適応の医療費に大きな差はなくなるのです。
できることなら入退院日を調整して、できる限り支出を抑えたいところですが、切迫早産ということであれば母子の命に関わるので、調整は難しいかもしれません。
実際に私も2回の切迫早産を経験しましたが、いずれも即入院!
退院日も1回目は36週になるまで、2回目は出産日までと自分では選ぶことができませんでしたね。
私の切迫早産入院費用の実例
- 入院日数:73日
- 入院期間:8月25日~11月日
- 高額療養費区分:ウ
- 保険負担割合:3割
第一子妊娠時の切迫早産入院は、個人クリニックで、73日間、4つの月にまたがる長期入院でした。
1月目:8月25日~8月31日
保険点数合計 | 保険負担額 | 食事代 | 保険外合計額 | 総請求額 |
18,430点 | 55,290円 | 9,200円 | 2,000円 | 66,490円 |
2月目:9月1日~9月30日
保険点数合計 | 保険負担額 | 食事代 | 保険外合計額 | 総請求額 |
50,675点 | 82,498円 | 41,400円 | 8,000円 | 131,898円 |
本来であれば、保険点数合計の10倍の金額、つまり保険点数合計50,675×10=500,675円の保険適応の医療費がかかっています。
私の場合は3割負担なので、保険負担額はもともと保険点数合計50,675×3=152,025円ですが、こちらが高額療養費制度のおかげで、さらに82,498円まで負担減されるというわけです。
3月目:10月1日~10月31日
保険点数合計 | 保険負担額 | 食事代 | 保険外合計額 | 総請求額 |
33,491点 | 80,779円 | 42,780円 | 8,000円 | 131,559円 |
こちらも先月同様、高額療養費制度の恩恵をかなり受けています。
みなさんすでにお分かりいただけたと思いますが、このように、例えもともとの医療費が100万円かかろうが、200万円かかろうが、私の場合は、8日程度を超えた時点で、そこから同じ月であれば何日入院しても、支払額はおおよそ8万円台で済むというわけです。
4月目:11月1日~11月6日
保険点数合計 | 保険負担額 | 食事代 | 保険外合計額 | 総請求額 |
5,720点 | 17,160円 | 7,360円 | 2,000円 | 26,520円 |
この月は、6日間のみ、退院目前で治療内容が減ってきているため、高額療養費制度を使うところまで医療費がかさみませんでした。
私の場合は1月目と4月目は単なるラッキーですが、入院日数が長くなり、期間が中途半端になると、さらに費用がかかっていたはず。
とは言え、4か月以上、月をまたぐ場合はちょっと安心できる情報もあります。
私は、1月目と4月目は高額療養費制度を使うところまで医療費がかかりませんでしたが、3か月連続で医療費が高額になる場合は、4か月目からさらに減額される措置もあるので、かなりの長丁場になる妊婦さんもどうぞ安心してくださいね。
【体験談】切迫早産で2か月半の長期入院|費用はいくら?保険やもらえるお金は?
まとめ
- 高額療養費制度は年齢や年収などの条件により上限額が異なる
- 月をまたぐ入院は費用がかさむ要因になる
- 入院日が調整できる病気やケガであれば医師に相談も(ただし自己責任)
いかがだったでしょうか。
今回は、月をまたぐような長期入院になってしまった場合の「高額療養費制度に関する知っておきたいこと」を紹介しました。
ただ、切迫早産の入院はある日突然やってくる場合がほとんどなので、入院日を調整することは現実的に難しいです。
どの程度の入院費がいつまでに必要なのかを頭に入れておき、しっかりとお金の準備もしておくようにしましょう。
みなさんが無事に出産の日を迎えることを心から願っています。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
こちらは2022年3月25日時点の情報です。最新の医療制度も併せてご確認くださいね。
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